(ピーク時よりはちょっと収まりつつあるものの)ここのところずっとマスコミを賑わせている某L社のH氏逮捕のニュースですが、彼と最初に会ったのは2000年頃だったでしょうか。。。
当時IT業界はネットバブルと呼ばれる時期の入り口辺りで、渋谷近辺にあるネットベンチャー系企業が集まって「ビットバレー」なるムーブメントを生み出し、当時オンザエッ○という社名だった彼の会社もその創立メンバーの一社でした。
僕がこの頃入ったネットベンチャーも同じビットバレーに属する会社で、ことあるごとに彼の名前は耳にしていたものです。その頃からベンチャー界では有名でして。彼。
その後オンザエッ○はマザーズの株式市場に上場して資金も増え、社名も変わり、今のL社ファイナンスの前身だった会社Cは僕がいた会社にも出資していました。
特に上場を目指す上でのいわゆるノウハウや知恵の部分については、僕がいた会社はこのC社にかなり頼っていた気がします。
C社を含め当時からH氏の側近は財務だとか節税とか、よくも悪くもお金周りの話に強く、それであんなにM&Aを繰り返して大きくなれたんでしょうね(ちなみにこちらもよく名前が出ている側近M氏とは仕事の話もしましたが、財務によくある固めのイメージからはほど遠いアグレッシブな人という印象でした)。
でもその頃はH氏も「本業でちゃんと稼げなかったら他に色々手を出してもうまくいかない」ということは度々話していた気がします。
その後僕が役員をやっていたときの株主総会にH氏が現れ、やたらと意地悪な質問や突込みをされたのを今でも鮮明に覚えています。人をねじ伏せるときの口調なんかは今でも変わらないですね、ホント。確かに頭いいし。
そして僕がいた会社は諸事情でつぶれることになったわけですが、その会社整理の仕方についても指南役だったのがH氏の周辺の人たちです。
結果、僕がいた会社は倒産という道を取らずに税金対策のペーパーカンパニー化されて見知らぬ人に売却されてしまいました。
おかげで事情により当時の源泉徴収票の再発行をしなくてはならないにも関わらず、まともに今の社長に連絡が取れず大変困っています。
僕の印象ではその頃から違法ではないにしてもアクドいと言うのか果てしなくグレーというか、そんな会社というイメージだったオンザエッ○ですが、それでもまだメインの事業はWebの制作やシステム構築という「普通」の枠にある会社でした。
その後本格的にM&Aによる拡大路線を取り出した頃には、社名もL社に変わっていましたが。
ということで僕も一時期は株の分割だの時価総額だのという世界に足を踏み入れかけていた訳ですが、自分のいた会社とH氏を始めとするベンチャー人脈のどす黒いある種の政治的色彩には心底嫌気が指したし、今だにそういった部分では人間不信を残したままです。時価総額信仰ってね、多分に病的な中毒になる要素を持ってると思いますよ、ホント。
今でも個人という形ではこの業界と関わっている自分ですけど、他に音楽をやっていなかったら今頃僕はどうなっていたかな、とH氏関連のニュースを見る度に考えさせられますね。
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