ベルリンの壁と年末の第九

今更の話だけど昨日のまいこちゃんの演奏を聴いていてなぜだかちょっと思い出したんで書いときます。
年末テレビを見たらたまたまバーンスタインの顔が出てきたんでそのまま見ていたら、なんと高校の頃見た「ベルリンの壁崩壊記念」の第九でした。あ、勿論ベートーベンの交響曲です。合唱つき。
当時高校生だったのだけど、ベルリンの壁が崩れ東西ドイツの統合が実現して、それに感動したバーンスタインが急遽結成したオーケストラで第九を演奏したわけです(ベルリンの壁のかけらを埋め込んだケースでCDが出たりもしました)。調べたら1989年のクリスマスでした。
で、音楽の授業で第四楽章の合唱部分をずっとやっていたのもあって、当時wowowか何かで見たこの演奏にはとっても興奮したもんです。
有名な話だけれど、本来は“Freude(よろこび)”という歌詞(フロイデシェーネルゲッテルフンケン・・・っていう冒頭から何度となく出てくる言葉です)を“Freiheit(自由)”という歌詞に全て置き換えて歌っていたんですね。英語で言う「Freedom」です。
演奏は荒いし露骨に歌の出る拍を間違えている人もいたりで突っ込みどころはたくさんあるんですけど、何というかそこにこめられているエネルギー量がスゴいというか。
政治的なイデオロギー色のある音楽っていうのはどちらかとイメージするのは70年代のロック、80年代のパンク、90年代のヒップホップ、という感じだけれど、この第九とバーンスタインに関しては「自由賛歌」という意味でジョンレノンなんかと被って見えます。はい。
というか日本で年末によく聞かれる第九ってみんな何を思って歌ってるのかなあ、と思ったりもしますね。

因みに東西ドイツが統合する時、その直前に東ドイツでは統合の前日だったかに、東ドイツ最後の第九、ってのもありました。
クルトマズア指揮、ライブチヒ・ケバントハウス管弦楽団の演奏。
これも同じ頃wowowでやっていて、何だか感慨深いものを感じたりしましたねえ。

ということで政治学科出身らしい?ネタでした。。

コメント

  1. 村山伝兵衛 より:

    「第九」ですか。昨年末、息子が中学校の授業で歌うというので、歌詞をみたりしていました。勤め先のビルでも、有志で「第九を歌う会」みたいのがあります。
    何で日本人は「第九」が好きなんでしょうね?

    舶来の高級な文化(なんてったってクラシック!)に参加できるという「喜び」でしょうか。
    そこにあるのは、脱政治的というか、全く"無"政治的なものですね。

    先日、映画館に行ったら「バルトの楽園」という映画の宣伝をしていました。
    日本で初めて「第九」が歌われたときのお話だそうです。
    http://www.city.naruto.toku
    http://www.toei.co.jp/movie
    6月から公開されるようですが、古き良き大らかな「日本」と「ドイツ」が描かれているようで、なかなか面白そうです。

タイトルとURLをコピーしました